
朝晩、肌寒くなってきましたね。風邪を引きやすい季節の変わり目です。お気をつけください。
こんにちは、ヤマピーです!

△2020.9.30 @漁火公園
先日から九州では桜の狂い咲きが話題になっておりましたが、対馬の春の代表的な花・ヒトツバタゴも島内では花をつけてましたね。
この前の台風の影響のようで、次の春にはちゃんと開花するのか心配になりますね><
この時期にもヒトツバタゴを見られて嬉しいような、、気味悪いような、、複雑な気持ちです。
さて、今日は対馬の秋の風物詩についてです。
まずは、当協会のイベントとしては3年ほど前から実施しております、ニホンミツバチの採蜜体験について。
9/26に、豊玉町田の扇養蜂の扇米稔さんにご協力いただき30名ほどのみなさんと蜜採り体験を行いました。

△対馬のニホンミツバチ養蜂の第一人者・扇米稔さん(右)と息子さん。
一般的に流通しているハチミツは、採蜜効率のいいセイヨウミツバチの蜜です。
対馬はなんとも手間がかかり、多くは蜜が採れないニホンミツバチの養蜂を大切にしています。
その蜜は、年に数回採蜜するセイヨウミツバチのものと違い、年に1回・この時期だけ採るので
巣箱の中で熟成に熟成を重ね、コクのある栄養たっぷりの蜜が採れるのです。

△扇さんの巣箱は、島内で良くみかける丸太を切り抜いたものとは違い重箱型!改良の末この形に行きついたのだそう。

△巣蜜をかきだしていきます。

△大人しい性格のニホンミツバチ。悪さをしなければ刺してくることはありませんが、念のため虫除けネットを装着し、採っていきます。

△「ほ~ら、大人しいやろ?かわいいやろ?」と扇さんから蜂渡しの儀。これがまたかわいいんだ。

△採れました!わー、いくら分でしょう?贅沢です。贅沢です。食べ放題です(違う)。

△巣蜜ごと食べちゃいます。この時期だけの贅沢な採れたてハチミツ食べ放題イベントです(違う)。あ、この写真ヤマピーじゃないよ?(わかっとるわ!)

△ミツバチは密状態だし、蜜はあるけど、今年のイベントは密を避け少人数で実施しました。
今回の採蜜体験を通して、豊かな対馬の自然とその恵み、身近ないきものについて学び楽しんで頂けていたら嬉しいです。
来年は、多くのみなさんにお越しいただけるといいな^^
さて次も、秋の虫についてです。
アキマドボタルをご存じでしょうか?特徴はこちら。(局長Nの昔のブログより)
・朝鮮半島・中国に分布する大陸系のホタルで、日本では対馬にだけ生息している。
・9月から10月にかけて現れ、日没(6時30分ころ)から1時間程度が活動時間。(7時30分過ぎには草むらに隠れる)
・体長が2cmを超える大型のホタルで、メスは羽根が退化してイモムシのような姿をしており、飛べないが発光はする。
・飛翔速度は早く、ほとんど点滅しない(光ったまま)。
・ゲンジボタルやヘイケボタルとは異なり、陸棲のホタルのため、畑や草むらなどで多く見られる。
そう、秋に舞うホタルを対馬ではこの時期見られるのです。
さらに2016年、当協会の局長Nが対馬の南端にある豆酘崎という岬でアキマドボタルと遭遇。
陸生のホタルで、稲刈り後の田んぼや畑などで見られるといわれていたが、なんと海辺で舞う姿を発見したのです。
豆酘崎に夜に行ったことがある人は、つまりどういうシチュエーションか想像できるでしょう。
(いや普通、夜に行く場所ではありません。人気なく、肝試しかのよう。)
すごいんです。その乱舞する姿と、奥に見える景色が。。
焦らすなって?
ご覧あれ。

△アキマドボタルの乱舞×灯台×漁火×天の川 です。
これは、圧巻ですね。
きっと海をバックにホタルを見られるのは日本でもここだけなのでは?
この日は海が時化ていたので漁火が少なめですが、天の川とのシンフォニーがすごいです。(初めて言いましたが使い方あってる?)
灯台の光も、またなんだかノスタルジックでいい雰囲気をかもしだします。
え?
このベストショット、ヤマピーが撮ったのって?
んなわけない。
先日、とある雑誌の取材でお連れしたカメラマン・猪俣慎吾さんのお写真です。
全く別の取材でご来島いただいたのにも関わらず、夜な夜なグネグネ山道を越え
「見れたらいいねー」ぐらいの軽い期待で行ったらこの最高の景色が。
それをばっちり写真に残してくださいました。
もうね、感動。
盛ってませんよ。目で見てもこの感動です。もうピークは過ぎて、台風も来ているので今年はこれが最後だったかも。
ぜひ、来年見に行ってみてください^^
あ、アキマドボタル観察に豆酘崎に行く際は3点必ず注意してくださいね!
(1)夜道はシカ・イノシシが飛び出してくることがあるので安全運転で。
(2)アキマドボタルは対馬市の天然記念物ですので、採集は厳禁です。目で見て楽しんでください。
(3)ホタルに光を当てると光らなくなるので、足元だけを照らすように。
この時期の対馬は道端には紫の美しいダンギクや白いソバの花が見られたりと、色とりどり楽しませてくれます。
季節を、自然のいきものを通して感じられる島の暮らし。
当たり前の風景ですが、きっとこれは贅沢でありがたいことなんだと思います。
みなさんもいつもと違った視点で島を見まわしてみてはいかがでしょうか?
あ、カメラマン猪俣さんとの今回の取材内容については、またお話できる時がきたらここでお知らせします!お楽しみに^^

△夕日に輝く雄大な浅茅湾をパシャリする猪俣さん。やっぱ烏帽子岳からの景色たまらん。